そのときは彼によろしく
前に見かけたときから気になってたんだけど、1500円かーつってやめたんだけど、最近映画化されたじゃないっすか。
読みたいなーと思ってたら、近所のゲオで古本で800円。ほぼ半額。
以前『いま、会いにゆきます』がかなりツボだったこともあり迷わず買っちゃった。
(と思ったら文庫本が出てた・・・)
主人公はアクアプランツショップ(水草ショップ)を営む青年。
幼い頃からの夢を叶え、慎ましいながらもそれなりの毎日を過ごしていた。
そんなある日、住み込みでアルバイトをしたいという女性・森川鈴音が訪れてくる。
「僕はこの人に会ったことがある」
会うのは初めてなのに主人公は奇妙な既視感を覚えるのだった。
『いま、会いにゆきます』と同じくゆっくりとした雰囲気で話は進む。
この雰囲気が出せる市川拓司が好きだ。
それとなんか、「」の使い方が好きだ。
登場人物の中には「ゆうじ」という名前の少年も居たり、「ヒューウィック?」と鳴く犬まで出てくる。
もしかして『いま、会いにゆきます』と繋がってるのか? とちょっと期待したけどそんなことはなかったね〜。
大崎善生の『パイロットフィッシュ』を読んだときもそうだったけど、この小説を読んで「熱帯魚飼いたい!」とまた思ってしまった。単純。
自分は小さい頃からずーっと同じ場所で暮らしたので、引っ越しとか転校とかいうのを全然経験したこと無いんだけど、友情や愛情っていうのは時間や場所とは関係ないものなのかな。
自分は目の前に居る人しか意識することができない。すぐに人のことを忘れてしまう。
そんな薄情なヤツなので、何年ぶりとかに会った友達と会話するのはなんだか苦手だったりする。
主人公の父親がおもしろくてイイこというシブイ親父で、こんな親父になりたいなーと思った。